うまなりの馬なりブログ

競走馬のベテラン厩務員が教える馬ブログ

体温や体重とか時計はどれだけ大事なの?

馬の状態を計るものに、体温と体重と時計があります。それらは必ずチェックしますので必ず計る大事なデータです。それらに共通していることは客観的に計れることと手軽にできることです

他にも客観的なデータとして計れるものには、例えば調教中の心拍数や血中の乳酸値、遺伝子検査もありますが計測用の精密機器を装着したり、いちいち獣医による採血をしたりと気軽にできるとは言えませんね

 

実際に体温・体重・時計等のデータはトレセンの調教で必須のものかと言われると、はっきり言って必須ではありません

 

元も子もないですが、それらがなくても特に困りません。普段から馬を見ていると熱発は体温を計る前に元気がないなど気付きますし、太い・細いは体重よりも見た目の感覚が重要視されます。追い切りなどの時計も動きや脚捌きの方が重視します

馬の状態を主観的に見たあとの答え合わせ的な為に使われるデータであって参考程度の必要性です

 

だからといって、不必要とは思いません。何よりもそれらのデータはファンや実馬を見ていない人にとっては唯一の信頼できるデータです。

海外では公表されない所も多く、日本ではきっちりと公表(体温は公表してませんが)してるのは競馬サークルがファンを大事にしてるということかと思います。ファンサービスとは言いませんがファンの方も我々と共通のデータを共有していますので一緒に競馬を楽しんでもらえればと思います