うまなりの馬なりブログ

競走馬のベテラン厩務員が教える馬ブログ

このままだと馬産業の未来は暗い

自分がトレセンに入る前に牧場で働いていた頃と今で大きく変わったことがあります

牧場で働く日本人が減って外国人労働者の数が今は圧倒的に多いです。

誤解ないように言いますが、私は外国人労働者を雇うことは反対ではありません。寧ろこの時代、日本にわざわざ来てくれる外国人は大歓迎です

ただ、現状は人手不足を補うのに人件費を上げたくないから安い外国人労働者を雇っているだけじゃないでしょうか?円安や将来の日本の経済の落ち込み,他に給料が高い国があれば彼らは簡単に別の国に行ってしまうでしょう。

 

私が昔、トレセン入る前に働いてた育成牧場は3食寮付きで給料月五万の週1休み。そこから奨学金返して、国民年金は免除申請して健康保険は払ってなかったです。今ならこんな条件で働きたい人なんてまずいませんね。でも当時は競馬ブームの絶頂期であり、競馬学校の厩務員課程の受験資格に牧場等での実務経験が必要でしたので研修という形で働いていました。信じられないかもしれませんが、こんな条件でもたくさんの人が働いてました。今ならここまでして入りたいほどトレセンって魅力ありますか?

 

雇う側からすれば人件費を抑えたいのは道理ですし何より募集に人が集まらない現状もあるでしょう。昔より給料や待遇は上がっているのに更に上げればいいという簡単なことでもないでしょう

トレセンに入りたいから、修行と割り切って安い人件費で働けるほど厩務員が魅力的な職業でももうありません

何とかならないのものでしょうか?馬業界に入りたい人どんどんいなくなっています。もっと魅力ある仕事で若者が集まらないと馬よりも人材の問題で産業がなくなってしまうかもしれません