うまなりの馬なりブログ

競走馬のベテラン厩務員が教える馬ブログ

馬を怒る時

馬を扱うことは綺麗事ばかりじゃないからはっきり言いますけど馬に厳しく時には激しく怒ることがあります


馬は人間よりも遥かに身体が大きく何気ない動作でも人に危険を与えることがあります。その為にどうしても躾として怒らなければならないことがあります

 

その中で絶対に許さないのは人を蹴ること
わざとじゃなくても人に向かって足を出すことは許さないです

蹴ることは人にケガをさせる場合があるからですが、何よりも競走馬の引退後乗用馬への転向の際、人を蹴るようなことがあってはどんな馬でも必要とされないからです


人間と共生する為、次の馬生大事にしてもらえる様にそこは譲れません

 

ちなみに蹴る馬には怒りますが、噛む馬は許すことが多いです

噛むことはもちろんダメですが、蹴ることは逃げることですが噛むことは向かってくることです。

向かってくれるならコミュニケーションが取れますので怒らなくてもダメだと教えることができます

 

特に牡馬は若馬のうちはどうしても甘噛みしたくてしょうがないですし、年齢を重ねたり去勢して騸馬にされたら自然と甘噛みしなくなるので大目に見ることにしています

 

まー怒るのは好きじゃないので基本かわいがってますが絡まれるのが嫌いな馬にはウザがられて逆に怒られることもあります。反省しませんけど