うまなりの馬なりブログ

競走馬のベテラン厩務員が教える馬ブログ

回転襲歩と交差襲歩

競走馬の走り方(ギャロップ)には2通りの走法があります

回転襲歩と交差襲歩で、回転襲歩は静止状態からのダッシュをする時の走法で競馬ではゲート発進の際に見られる走法です

交差襲歩は動作中にスピードを上げていく課程の中で最高速度を出す為の走法です。競馬ではゲートを出てスピードが乗ってから出る走法で競走中のほとんどを占める走法です

具体的には回転襲歩は犬のような走り方で右後ろ左後ろ左前右前の順に回転するように脚が前に出ていきます
交差襲歩は欽ちゃん走りのような走り方で右後ろ左後ろ右前左前の順に脚を対角線上に身体を伸ばして走る走法です。長方形をイメージして下さい⬜︎1番距離が取れるのは対角線です〼。身体を対角線上に伸ばして走ることで一歩の距離を大きくして走る走法です

 

よく新馬がゲート試験終わったら一度放牧に出すことが多いのは、回転襲歩は負担が大きいので、ゲート練習が馬には負担がかかるので一度休んで立て直してからデビューに向かうということです

もちろん、回転襲歩は馬本来の動きですが静止状態からの発進の負担が大きいということです
調教方法は停止した状態からの脚の合図で発進の調教をしたりしますが、ゲート練習で出る馬と一緒に出して馬自身にゲートを出ることを覚えさせることが一般的です