うまなりの馬なりブログ

競走馬のベテラン厩務員が教える馬ブログ

競走馬の乗用馬転向について

日本馬が世界の大レースを制したり、こんなに競馬が盛りあがって馬券の売り上げ世界一の国だから、信じられないかも知れませんが日本は馬後進国です

 

確かに競馬だけを見ると、世界に劣っている訳ではありませんし国別のカテゴリーでもパート1国で自国の重賞格付けがそのまま世界で適応される競馬先進国です

 

しかし、競馬以外では馬術などは世界選手権でも下から数えた方が早いくらいですし、文化的な馬の地位や扱いは低いです。馬先進国の欧米は何千年と馬との歴史もあり文化的地位も高く、何より馬が身近に日常的に親しまれています。日本の馬の扱いかたは今も欧米から学んで取り入れながら進歩しています。

 

そんな状況でも、世界でリードしているのは競走馬の乗馬転用です

欧米では乗馬は盛んですが、サラブレッド以外の乗用馬の生産頭数の方が遥かに多く、乗馬に競走馬を転用することがほぼありません

 

そして欧米でも競走馬の引退後のことは動物愛護の観点からも問題視されてきています

競走馬の第二の馬生は世界共通の課題となってきています。乗用馬のほとんどを競走馬からの転用で賄っている日本は世界的に見てノウハウとアドバンテージを持っています。

この日本のノウハウで世界中の競走馬の第二の馬生の助けになれば夢のあることだと思います